【息をのむ透明度の清流】ブラジル/ボン・ジャルジンでシュノーケリング

ブラジル
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水中の様子、空に浮いているように見えます。これはCGでありません! GoPro撮影
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まずは、上記の動画を見て下さい!水の透明度が信じられません!空に浮いているように見えませんか?

日本に清流はたくさんあります。四万十川、仁淀川、阿寺川など、しかし、これほど、大型で多種多様な魚は棲息していません。またシュノーケリングができるほどの魅力有る淡水シュノーケリングツアーはないでしょう。

  • 海のように広くはないけれど、
  • ここまで透明な川って本当にあるの?
  • 自然の中で癒されたいけど、人混みは避けたい…。

あなたが求めている「人に知られていない絶景」は、実はブラジル・マットグロッソ州のボン・ジャルジンにあります。ここは私が長年行ってみたいところで、今回、ブラジル在の友人の計らいで夢が実現しました。(2023年5月)
そこにはまるで空に浮かぶように泳ぐ魚たちと、驚異の透明度を誇る川が存在しています。

筆者自身が現地を訪れ、自然とは思えない透き通る水中でのシュノーケリングを体験。
魚や野生動物と出会える神秘のような自然に、心から感動しました。

この記事では、海では味わえないシュノーケリング体験の魅力と、
観光客の少ない秘境・ボンジャルジンで過ごす非日常の時間について紹介します。


ブラジル・ボン・ジャルジンってどんな場所?

マットグロッソ州の秘境、ボン・ジャルジンの基本情報

ブラジル中西部に位置するマットグロッソ州。
そのなかでもボン・ジャルジン(Bom Jardim)は、ほとんど知られていない自然の楽園です。友人に寄れば、この場所は将来的に大きな観光地になりえる潜在力があるそうです。

首都ブラジリアから約1,000km離れたこの町は、商業的な観光地とは一線を画す静けさを保っています。
人の手が加わっていない自然が色濃く残り、そこに流れる川は世界でも類を見ない透明度を誇ります。

観光客は主に自然好きの欧米人や南米の地元旅行者。日本人の姿はほとんど見かけません。

南米大陸の地図で位置を確認、Aquário Encantado が、今回、シュノーケリングツアーをした場所です。

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ブラジルのまったりとした田舎町です。

地図で見るボン・ジャルジンの位置と行き方

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その前に、日本からブラジルまでの移動ですが、中東経由でサンパウロまで乗継ぎ時間を考慮すると30時間以上のフライトです。そして、サンパウロからクイアバまで約2時間のフライトです。季節は日本と反対です。時差が12時間あります。遠いです!

ちなみに、かつてのブラジル移民船は50~55日間の船旅でした。

ボン・ジャルジンはマットグロッソ州の州都「クイアバ」から車で約2時間の距離です。
クイアバへはサンパウロから国内線でアクセスできます。

私は、ブラジルに友人がおり、彼は自然ガイドを生業としています。そのため、彼の運転でクイアバから現地へ行きました。道路は整備されているため、長距離移動ながらストレスは感じません。道中、ブラジルの広さを感じる素晴らしい風景を見ることができました。


なぜ川なのにここまで透明?その理由を解説

川の透明度が驚異的な理由は石灰質の地形にあった

ボン・ジャルジンを流れる川は、石灰岩の地層を通る地下水が湧き出したものです。
この地質が水中の不純物を自然にろ過し、まるでガラスのような透明度を実現しています。そして、川底が砂や石で覆われており、泥や有機物が舞い上がりにくいため、透明さが保たれています。

底が丸見えで、水の存在を感じさせないほどの澄み切った川。
地元では「浮いて見える魚たち」と表現されるほどです。

実際にどれくらい透明?写真と体験談で紹介

筆者が訪れた際、水深2〜3メートルの川底が完全に見え、魚の鱗までハッキリ観察できました。
水の中にカメラを入れると、まるでフィルターを通したような仕上がりになります。静かに寄れば、魚は逃げることはありません。

この透明度は、ダイバー経験者でも驚くほどです。

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見えてる魚はピラプタンガ(約40cm)です。魚の陰がくっきりと底に映ります。

水質が保たれている理由と現地の保全活動

現地では、自然保護のため1日あたりの観光客数が制限されています。必ずガイドと一緒に入水します。
また、日焼け止めの使用は禁止されており、川に入る前には専用のシャワーで体を流します。

このようなルールにより、透明度の高い水質が守られているのです。


川でシュノーケリング?淡水でも驚きの体験ができる理由

海とは違う!淡水シュノーケリングの魅力とは

一般的にシュノーケリングといえば海を連想しますが、ボン・ジャルジンのような淡水では別の魅力があります。
小川で、川幅が狭く、水が穏やかなため初心者でも安心で、川の流れに体を任せればOKです。

水中の浮遊物が少なく、視界がクリアな状態で安定するのも淡水ならではの利点です。

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本当に小さな川ですが、魚の数をみてください!

目の前に広がる魚と空中を泳ぐような感覚

驚異の透明度により、魚がまるで空中を泳いでいるように見えます。
シュノーケルでゆっくりと浮かぶだけで、熱帯魚が目の前を横切っていきます。幸運にも、淡水エイを見ることができました。かつて、ここは海だったことを示しています。

体験中は一切の雑音が消え、自然と自分だけの世界に没入できます。

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この透明感!石灰層で濾過された水だからです!


実際に見られる魚や動物たち

透明な川に住む魚たち

ピラプタンガやドラードなど、カラフルで大きな淡水魚が多く生息しています。
自然の中でこれほど間近に魚を観察できる場所は珍しいです。安心してください。この川にピラニアは棲息していません。群れで泳ぐ様子は、水族館よりも迫力があります。

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川底に移る魚の陰を見て下さい!

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ドラードは黄金に輝く美しく姿がきれいな魚、川の王様と言われます。ブラジルで食用として魚屋で売られています。とても淡泊な味です。

ドラード:筆者がパンタナールで釣ったドラード:黄金色で、川の王様と言われます。

運が良ければ出会える野生のサルたち

川辺には野生のサル、鳥類なども生息しています。
シュノーケリング中に木の枝から覗くフサオマキザルが群れで移動していました。自然のままの姿を見られる貴重な体験です。

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フサオマキザルはとても賢く、介護サルとして活躍しています。

出典 鹿児島市平川動物園 https://hirakawazoo.jp/

GoProでの撮影テクニック

ゆっくりと動きながら撮影することで、魚を驚かせず自然な映像が撮れます。

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ポイント! 太陽が高い時間帯を狙うと、より明るく透明感のある写真が撮影できます。


観光以外にも癒される!ボン・ジャルジン周辺の楽しみ方

静かな自然に囲まれて心が整う理由

人が少ない場所で、自然と一体になれる感覚は貴重です。
鳥のさえずりや川のせせらぎが、日常のストレスを洗い流してくれます。

滞在中はスマホを置いて、心と向き合う時間を楽しめます。

ブラジルの田舎とローカルグルメ

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典型的なランチです。お米、フェジョン(豆)、サラダ、タンパクー(淡水魚)のフライ(これが美味しいんです)

タンパクーのフライ、揚げたてにライムを掛けると美味
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田舎の風景、右の大きな木はマンゴーの木です。

ボン・ジャルジンへの道のりで感じるブラジルの雄大さ

クイアバを出発してボン・ジャルジンに向かう道中は、ただの移動ではありません。
その風景自体が、すでに旅の醍醐味です。

道はどこまでもまっすぐに伸び、左右には広大な大豆畑や牧草地が広がります。
やがて目の前に現れるのは、雄大なギマラエス高原(チャパーダ・ドス・ギマラエス)の圧倒的な地形。岩肌がむき出しになった高原地帯は、何万年もの自然の営みを感じさせてくれます。

農業王国ブラジルならではの広大な景観に、
「この国はとてつもなく大きい」と実感せずにはいられません。

ボン・ジャルジンに着く頃には、すでに非日常の世界に入り込んでいる自分に気づくはずです。

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車窓から眺める景色は、まるで「ジュラシック ワールド」のワンシーンのようです。

早朝にだけ味わえる静けさと鳥たちの競演

ボン・ジャルジンの朝は、都会とはまったく違います。
目覚まし時計が鳴るより前に、無数の鳥たちのさえずりがあなたを自然と起こしてくれます。

木々の間から聞こえるのは、リズムの異なるさまざまな鳴き声。
その中には、ブラジルを代表するオオハシが飛翔する姿を見られました!

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オオハシは愛嬌ある姿ですが、実は肉食で、鳥の巣にいるひな鳥を襲うことがあります。

出典 Pixabay    オオハシ
筆者撮影

空を見上げると、色鮮やかなインコたちが群れで飛び交っています。
なかでも運が良ければ、絶滅危惧種のスミレコンゴウインコ(Hyacinth Macaw)がペアで飛ぶ姿を見られるかもしれません。今回見られました!

出典 Wikipedia   スミレコンゴウインコ

最後に。

ブラジルの田舎町の体験と素晴らしかったです。水の中の景色がここまで澄んでいて、美しくて、静かで、自然のままの美しさに、ただただ見とれてしまいました。

旅は、日常を少し離れて、自分の感覚を取り戻す時間。
心が疲れているとき、ふと思い出してもらえたら嬉しいです。そして、今回の記事が、あなたの旅のヒントになれば嬉しいです。


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